株式会社コシナは、ソニーEマウント用レンズ「NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SE」を発表した。残念ながら「NOKTON 35mm F1.2 Aspherical III」は、VMマウントのみの設定で、ソニーE-マウント用の設定がありません。
というわけで、ソニーE-マウント用レンズに同じ焦点距離の「NOKTON Classic 35mm F1.4 」があるので比較してみました。
追記 発売日が2020年5月27日に決定しました。
NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SEの特徴
ソニーEマウント用に「NOKTON 35mm F1.2 Aspherical III」の設定はなく、35mm F1.2レンズとしては「NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SE」が唯一の選択になります。
NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SEは、写真撮影に特化したモデルとして開発され、写真撮影時に不要と思われる「絞り環のクリック機能」を取り除くことで小型軽量化を実現。内部構造や外観デザインは直線基調の現在的な意匠で差別化が図られる。
フォーカス機構はマニュアル。
しかし、マウント部分に電子接点が搭載され、対応カメラと組み合わすことで「Exifデータの書き込み・ピントリング操作時のファインダー拡大・カメラ内レンズ補正・ボディー内5軸手ブレ補正」が使えるようになる、これらの機能はカメラ機能に準じるようだ。
光学性能は9枚の構成レンズのうち、非球面レンズ2枚(4面)を採用し、現代的な写りを求める。ソニーEマウントセンサーに最適化することでフルフレームの画面周辺部まで高い解像度を保ち、色被りなどの現象を抑えた高水準の画質を実現。
絞り羽根は12枚で設計され、柔らかなボケ味を実現する。
汎用性に優れた35mmの画角は、APS-Cカメラと組み合わすことで52.5mm相当で扱うこともできる。
本体は、高精度加工された総金属製ヘリコイドユニット仕上げ。高品質グリースを組み合わすことで適度なトルクと滑らかな操作感覚を引き出す。マニュアル専用レンズにふさわしい微妙なピント調整可能にします。
Aspherical SEとClassicの違い
「NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SE」と「NOKTON Classic 35mm F1.4」の違いはレンズ設計の思想にある。NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SEは非球面レンズを2枚用いることで、周辺部まで解像度を保ち、収差を抑える設計がなされる。対するNOKTON Classic 35mm F1.4は、レンズ設計は最新だが、クラシックレンズを彷彿とする柔らかい描写や収差を意図的に残す味つけがされる。ソニー純正レンズは、解像度重視の現代的な味付けなので、Classicは全くことなる味付けになる。
そのため、解放からの解像度を重視するなら「NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SE」に軍配があがる。解像度至上主義の人が「NOKTON Classic 35mm F1.4」を購入すると描写が「甘い」と思うかもしれません。
「NOKTON Classic 35mm F1.4」は開放付近の描写が甘いですが、見慣れた日常を柔らかなアナログ的なイメージで切り取ってくれる可能性を秘めています。また「開放付近の柔らかい描写と絞った時にシャープな描写」を楽しめるのも特徴です。
仕様
NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SE | NOKTON Classic 35mm F1.4 | |
焦点距離 | 35mm | 35mm |
口径比 | 1:1.2 | 1:1.4 |
最小絞り | F22 | F16 |
レンズ構成 | 7群9枚 | 6群8枚 |
画角 | 61.9度 | 63度 |
絞り羽根枚数 | 12枚 | 10枚 |
最短撮影距離 | 0.3m | 0.3m |
最大撮影倍率 | 1:5.8 | 1:6.2 |
最大径×全長 | 66.5mm×59.9mm | 67.0mm×39.6mm |
フィルターサイズ | 58mm | 58mm |
重量 | 387g | 262g |
レンズフード | 付属 | 付属 |
電子接点 | あり | あり |
フォーカス拡大機能 | 対応 | 対応 |
Exif情報 | 対応 | 対応 |
レンズ補正選択 | 対応 | 対応 |
5軸ボディ内手ブレ補正対応 | 対応(対応ボディ) | 対応(対応ボディ) |
発売時期 | 2018年2月15日 | |
価格 | ¥115,000(税別) | ¥85,000(税別) |
最短撮影距離は変わりませんが、最大倍率は若干ですがClassicの方が大きくなります。外観デザインは、SEの方が直線的で現代的な印象ですよね。
光学系は、SEは非球面レンズを2枚採用するのに対してClassicは非球面レンズは採用していません。絞り羽根は、SEが10枚に対してClassicは12枚。ボケの美しさはClassicに軍配が上がりそうな印象です。非球面レンズは「年輪ボケ」が生じることがあるので店頭て確認することをお勧めします。
まとめ
「NOKTON 35mm F1.2」は、ソニーEマウントは「NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SE」だけしか選べません。SEかClassicは、レンズの味付けが大きく異なるので、どちらか1本を選ぶのは難しいですね。
万能な描写を望むなら「NOKTON 35mm F1.2 Aspherical SE」の方が欠点が少ないかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございます
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