【ここだけの話】お店大判プリントを活用すれば写真プリンタ選びが楽に安くなる!

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プリント

Text/Photo:ちゃんまさ

まずは結論から

超個人的主観によるおすすめ写真高画質プリンターは「EPSON EW-M873T」

引用:エプソン

運用方法   家庭出力はA4サイズまで + A3以上はお店プリント

写真画質を重視したカメラマン向けプリンタとして、エプソンA4プリンタ「EW-M873T」をお勧めします。印刷頻度の少ない「大判プリント」は、お店プリントを利用することで導入コストとランニングコストを軽減できます。心に刺さっちゃった人は、文章を読んでもらえると嬉しいです。

家庭プリントは「A4サイズまで」で妥協する

家庭用インクジェットプリンタは、いろいろな種類が販売されていますが、一般的にA4出力機が比較的安価で、ハイアマチュア向けA3出力機は価格が一気に跳ね上がる傾向です。交換インクも需要が少なく高価になります。

家庭でA3出力できる環境はロマンですが、実際にA3プリンターを購入すると運用コスト高を痛感し、気軽に大判出力できない現実に直面します。また、慣れは恐ろしいもので、次第にA3サイズでも小さく感じ、A2プリンタが欲しくなります・・・。

ここまでくると、業務レベルの維持費がかかります。その結果、逆に「節約志向が高まり出力する機会が減る」という悪循環に陥ります。家庭用プリンタは維持コストが安価なA4プリンタに絞り込み、思う存分プリント出力を楽しむのがベストな選択だと思います。

大判出力は「お店プリント」を有効活用

プリンタを自己所有する最大のメリットは、24時間いつでも素早く自宅プリントできる点ですよね? 撮影後、カメラからパソコンにデータを移し、レタッチ後、即印刷できる利便性の高さは、一度体験してしまうと病みつきになります。

しかし、管理人は30年以上、プリンタを自己所有してきましたが、近年のランニングコスト高は趣味のレベルを超越した感があります。というのも、昔は大判プリントをお店に依頼すると1週間程度の納期を要しましたが、現在は写真専門店に足を運べばA3プリントが10分程度で出力できます。また、コンビニではレーザープリントや昇華型プリンターが24時間出力できます。プリンタを自己所有するメリットが少なくなってきたと感じます。

お店プリントの価格

カメラのキタムラ「かんたん写真プリント」

引用:カメラのキタムラ

カメラのキタムラは、店内にフジカラー銀塩プリンターを設置しています。A4サイズはもちろん、店舗によってはA3プリントを10分で出力できます。意外と知られていないので、もっと多くのカメラマンが活用すべきサービスだと思います。

フジカラー銀塩プリント(キタムラ・かんたん写真プリント)の価格

2L 127×178 130円
6切 203×254 770円
W6切 203×305
A4 210×297
4切 254×305 990円
W4切 254×365
A3 297×420 1800円
セブンイレブン店内マルチコピー機

引用:フジフィルム

セブンイレブンは、店内にマルチコピー機を設置しています。2023年ごろから機種変更(ゼロックス製からFUJIFILM製)され、普通紙写真プリントの品質が大幅に向上しました。

普通紙プリントと聞けばチープな印象ですが、普通自動車が購入できるレベルの業務用プリンタです。100均のハレパネに貼れば、A3写真を190円のコストで額装が楽しめます。

普通紙フルカラーレーザープリントの価格

A4 210×297
A3 297×420 80円

これらの状況を考慮すると、自己所有のプリンタですべて賄うのは、無駄が多いことになります。

プリンタメーカーの特徴

写真プリントは、エプソンとキヤノンの2大メーカーが市場シュアを占めます。両社を比較した場合、インクジェットプリンターは技術が熟成したジャンルなので、写真画質に大きな違いはありません。どのメーカーを選んでも性能差は僅差ですが「メリットやデメリット」については傾向があるので管理人なりの主観を述べようと思います。

エプソンは、写真画質のエコタンク機を発売しています。大容量の初期インクが付属し、交換インクも大容量かつ安価なのでランニングコストを抑えることができます。同社プリンタは、伝統的にインクノズルが詰まりやすい傾向にありますが、エコタンク機ならインクコストを惜しまずノズル洗浄できます。その他のマイナス点は、給紙ミスしやすいことが挙げられます。

キヤノンは、ノズルが詰まりづらく給紙ミスもほとんどなく、写真が綺麗と評判です。しかし、ランニングコストは割高な傾向で、写真品質にこだわったギガタンク機は発売されておらず積極的とは言えません。また、ピクサスシリーズはMac用プリンタドライバーの提供を終了し、OS標準の汎用ドライバーを使用するため、プリンタ本来の性能が引き出せません。印刷関連のエラーが発生するとスキャナーまで使えなく点も要注意です。

エプソンプリンターの管理人的主観
良い点 写真画質のエコタンク機を発売している
汎用機でも廃インクタンク交換できる
悪い点 給紙トラブルが発生しやすい傾向
インクが詰まりやすい
キヤノンプリンターの管理人的主観
良い点 インクが詰まりづらい
悪い点 Mac用プリンタドライバーを提供していない
ギガタンク機に写真画質モデルがない
インク代が高額
廃インクタンク交換が修理扱いで高額

写真出力向きエプソンプリンター3選

イチオシ! EPSON EW-M873T

エコタンク搭載の写真高画質モデル(写真印刷時:染料インク使用)

引用:エプソン

メリット:交換インクが大容量&安価 MAC用ドライバあり 廃インクタンクを交換できる
デメリット:本体価格が高価

エコタンク搭載により、ランニングコストを低く抑えたモデルです。本体価格が高いですが、ランニングコストを低く抑えることができます。初期付属インクはセットアップ用ですが、エコタンクの大容量タイプなので驚くほど多く印刷できます。

引用:アマゾン

廃インクタンク交換は、補修パーツを購入すれば自分で交換できます。ただし、フチなし吸収剤エラー発生後はフチあり印刷を選択すれば印刷を続行できますが修理が必要です。

引用:エプソン

本体価格は、対抗製品のPIXUS XK500より1万円以上高価です。ここにはカラクリがあり、EW-M873Tはキット付属インクが大容量(1色あたり70cc)なので交換インクを購入しなくても大量印刷できます。対するPIXUS XK500(1色あたり5cc)は、付属インクはセットアップ用なので、購入後すぐに予備インクが必要です。本体付属のインクをコストに含めるとEW-M873Tが有利になります。

インク 6色ボトルタイプ(トビバコ) ※染料:5色 顔料:1色(マットブラック)
写真コスト L版 8.1円/枚 ※インク・用紙合計
印刷スピード L版 約19秒
印刷サイズ カード/名刺〜A4 ※ディスクレーベルプリント対応
給紙 フロントトレイ:2段  A4最大100枚
リアトレイ:A4最大50枚
リア手差しストレート給紙:1枚
機能&装備 有線・無線LAN対応 スマホ印刷 自動両面プリント 4.3型タッチモニター
廃インクタンク交換 交換式
スキャナー あり
発売日 2020年12月
カラリオ EP-885AW

カラリオシリーズの年次A4複合機(写真印刷時:染料インク使用)

引用:エプソン

メリット:MAC用プリンタドライバあり 廃インクタンクを交換できる
デメリット:交換インクが高価 1年ごとに新型が登場

ほぼ毎年、年賀状商戦にあわせてモデルチェンジされるCalarioシリーズの年次モデルなので、翌年または数年で型落ちモデルになる運命です。高画質&多機能ですが、ランニングコスト重視の人には、お勧めできません。

引用:アマゾン

廃インクタンク交換は、リペアパーツを購入すれば自分で交換できます。ただし、フチなし吸収剤エラー発生後はフチあり印刷を選択すれば印刷を続行できますが修理対応が必要です。

引用:エプソン

初期付属インクはセットアップ用なので、本体購入後短期間で交換インクが必要になります。

インク 6色カートリッジタイプ(カメ) ※染料:6色
写真コスト L版 23.2円/枚 ※インク・用紙合計
印刷スピード L版 約13秒
印刷サイズ カード/名刺〜A4 ※ディスクレーベルプリント対応
給紙 フロントトレイ:2段  A4最大100枚
リア手差しストレート給紙:1枚
機能&装備 有線・無線LAN対応 スマホ印刷 自動両面プリント 4.3型タッチモニター
廃インクタンク交換 交換式 
スキャナー あり
発売日 2022年10月
SC-PX1V ※コスト度外視で高画質プリントしたいマニア向け

EpsonプロセレクションシリーズのA3モデル(写真印刷時:顔料インク使用)

引用:エプソン

メリット:MAC用ドライバあり 廃インクタンクを交換ができる
デメリット:交換インクが高価 給紙ミスが連発しやすい

エプソン家庭用インクジェットプリンタの最高位モデル。顔料インク採用により、高画質な写真を出力できます。

ただし、初期インクと廃インクタンクはセットアップで大量消費するため、比較的短期間で交換インクが必要になります。L版印刷コストは約21円ですが、現役ユーザーの話を聞くと全ての人が「もっと高額なハズ」という認識のようです。

インク 10色カートリッジタイプ(97) 顔料:10色
写真コスト L版 21.32円/枚 ※インク・用紙合計
印刷スピード L版 約44秒
印刷サイズ L版〜A3ノビ ※ディスクレーベルプリント対応
給紙 前面:手差し1枚
背面:A4最大120枚
機能&装備 有線・無線LAN対応 スマホ印刷 4.3型タッチモニター
廃インクタンク交換 交換式
スキャナー なし
発売日 2020年7月

写真出力向きキヤノンプリンター3選

2位 PIXUS XK500

PIXUSシリーズのA4複合機(写真印刷時:染料インク使用)

引用:キヤノン

メリット:本体価格がEPSON EW-M873Tより安い ランニングコストが安い
デメリット:MAC用ドライバなし 廃インクタンク交換は修理扱い

ギガインク搭載モデルではありませんが、ランニングコストを抑えた「キヤノンプリンタとしては珍しい」良心的なモデルです。本体価格は割高な設定ですが、ランニングコストを低く抑えることができる数少ないモデルです。交換インクは比較的安価ですが、初期付属インクはセットアップ用なので、本体購入後短期間で交換インクが必要になります。

ただし、廃インクタンク交換は「修理対応」になります。修理費用や送料にコストがかかるため、大量印刷が目的の人はエプソンEW-M873Tを候補に入れて再検討したいところ。

Macユーザーは、Mac用プリンタドライバが提供されないので高画質で印刷できません。カラリオ EP-885AWの購入を検討したいところです。
インク 6色カートリッジタイプ ※染料:5色 顔料:1色(文字ブラック)
写真コスト L版 11.1円/枚 ※インク・用紙合計
印刷スピード L版 約10秒
印刷サイズ カード/名刺〜A4 ※ディスクレーベルプリント対応
給紙 全面:A4100枚
背面:A4 100枚 郵便ハガキ40枚
機能&装備 有線・無線LAN対応 スマホ印刷 自動両面プリント 4.3型タッチモニター
廃インクタンク交換 修理対応
スキャナー あり
発売日 2022年3月
PIXUS TS8630

PIXUSシリーズの年次A4複合機(写真印刷時:染料インク使用)

引用:キヤノン

メリット:写真高画質
デメリット:本体価格が高価 MAC用ドライバなし 廃インクタンク交換は修理扱い 1年ごとに新型が登場

ほぼ毎年、年賀状商戦にあわせてモデルチェンジされるPIXUSシリーズの年次モデルなので、翌年または数年で型落ちモデルになる運命です。高画質&多機能ですが、ランニングコスト重視の人には、お勧めできません。

初期付属インクはセットアップ用なので、本体購入後短期間で交換インクが必要になります。

インク 6色カートリッジタイプ ※染料:5色 顔料:1色(文字ブラック)
写真コスト L版 25.7円/枚 ※標準インク・用紙合計
22.7円/枚 ※大容量インク・用紙合計
印刷スピード L版 約10秒
印刷サイズ カード/名刺〜A4 ※ディスクレーベルプリント対応
給紙 全面:A4100枚
背面:A4 100枚 郵便ハガキ40枚
機能&装備 有線・無線LAN対応 スマホ印刷 自動両面プリント 4.3型タッチモニター
廃インクタンク交換 修理対応
スキャナー あり
発売日 2022年11月
PRO-G1 ※コスト度外視で高画質プリントしたいマニア向け

キヤノンPRO LINEプリンターシリーズのA3モデル(写真印刷時:顔料インク使用)

引用:キヤノン

メリット:給紙が安定 MAC用ドライバあり
デメリット:交換インクが驚くほど高価 廃インクタンク交換は修理扱い

キヤノンインクジェットプリンタの上位モデル。顔料インク採用により、高画質な写真を出力できます。写真品質は、キヤノン業務用機の系譜なので高品質です。

ただし、製品に付属するインクはセットアップで大量消費するため、比較的短期間で交換インクが必要にです。キヤノン業務用機は大容量インク搭載によりランニングコストが抑を抑えていますが、この機種はインク容量が少なく驚くほど高額になります。

[4479]

インク 10色カートリッジタイプ 顔料:10色
写真コスト L版 42円/枚 ※インク・用紙合計
印刷スピード L版 約1分35秒
印刷サイズ L版〜A3ノビ
給紙 上トレイ:普通紙100枚 郵便はがき20枚
手差しトレイ:1枚
マルチトレイ:ディスク印刷
機能&装備
廃インクタンク交換 修理対応
スキャナー なし
発売日 2020年9月

 

この記事を書いた人
ちゃんまさ

雑誌編集部勤務を経て、個人制作会社を設立。30年以上にわたり雑誌取材、企業の企画執筆・写真撮影・TV番組の撮影などに従事。業務で得た経験や知見をもとに、カメラ・写真レタッチ・動画編集・商品レビューなどの情報を発信します。

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