超望遠レンズの三脚活用法 2021年10月30日 岐阜城と月【3】

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撮影日記

岐阜城と月を遠距離から撮影する場合、600mm以上の望遠レンズで撮影するのが一般的です。撮影時間が日没以降になるため「三脚撮影」によるブレ対策が欠かせません。私が実践している方法をご紹介します。

三脚に必要なのは「剛性」と「石突き」

私の場合、600mmレンズによる撮影が基本です。

撮影距離に応じて1.4倍テレコンと2倍テレコンを装着するため、焦点距離は600mm、840mm、1200mmで撮影することになります。撮影は主に夜間になるので、手持ち撮影は不可能です。三脚撮影するわけですが、ひとことで三脚と言っても「剛性」と「対荷重」を満たしていないと、シャッタースピード1/30秒以下で超望遠レンズを支えることはできません。

現在使用中の三脚は、ビデオ三脚です。本当は写真用三脚が欲しいですが、予算がないのでビデオ三脚で代用しています。

理想の三脚は?

個人的な理想の三脚は、ジッツオ・システマティックの5型4段XLまたは5型6段ジャイアントです。欲しくてたまらないのですが買えない状態が続いています(笑)

三脚の剛性を高める方法

金属スパイク(石突き)を活用する

まずは三脚の先端部に注目しましょう。

一般的な三脚は、ゴムなどの柔らかい素材が用いられ、室内のフローリングで使用しても床に傷をつけない配慮がなされています。ここが盲点で、剛性に着目するとゴムは柔らかい素材のため、どうしてもタワミが生じます。

目に見えないわずかなタワミですが、600mm以上の望遠レンズを支える場合、三脚ブレの要因になります。決して見逃すことができないポイントなのです。

中級以上の三脚は合「金属スパイク」が付属しているかもしれません。別梱包されている場合があるので交換しましょう。オプション販売されている場合は購入します。

金属スパイクとは、先端が尖った金属製パーツです。ゴム製石突きを取り外し、金属スパイクに交換することで、ゴムのたわみを完全に取り除くことができます。

三脚は、コンクリートやアスファルトなどの固い地面に設置します。土や草の上に三脚を接地するのは極力避けます。

たったこれだけで剛性が驚くほど高くなるので、お勧めします。

一脚を追加する

もう一つの方法は一脚併用です。

600mmなどの超望遠レンズは、三脚の雲台に固定する場合、レンズの三脚座に固定するのが一般的です。ということはカメラ側の三脚取り付けネジは空いた状態ですよね。この穴を一脚固定用に活用します。

一脚は安価なものでも構いません。一脚の先端に自由雲台を装着します。ボール雲台がお勧めですが、台座が回転しないタイプ(上記写真に左側2製品)がオススメです。

最近の中華製三脚は、脚部を外して1脚として活用できる製品があります。

装着方法は、まずは三脚雲台とレンズ三脚座を固定します。ここまでは普通の方法です。

続いてカメラ底部の三脚取り付けネジに一脚の自由雲台を装着します。その状態でフレーミングを決定して三脚側雲台のネジを固定します。その状態を維持しながら、一脚を地面に接地するまで伸ばして一脚側の自由雲台を固定したらセッティング完了です。

カメラを三脚と一脚の2点固定できるため、ピッチング方向のブレを効果的に抑えることができます。

風への対応

焦点距離が600mmを超えてくると、風速3mぐらいの風でも三脚ブレが生じます。風が強い日の対策法をご紹介します。

1番目は、三脚を縮めた状態で撮影すること。各部の剛性が高まり三脚ブレを低減できます。無意識にアイレベルまで伸ばしがちですが強風の日はデメリットが強調されるので避けたいところ。窮屈な態勢になりますが試してみる価値ありです。

2番目は、傘を開いてカメラやレンズに直接風が当たるのを防ぎます。折りたたみ傘でも十分な効果が得られますよ。

最後は、レンズフードを取り外して、カメラ&レンズに風が当たる面積を少なくします。

まとめ

スパイクと一脚併用することで、三脚ブレを効果的に抑えることができます。ご存知の方も多いと思いますが、試してみることをお勧めします。

 

この記事を書いた人
ちゃんまさ

雑誌編集部勤務を経て、個人制作会社を設立。30年以上にわたり雑誌取材、企業の企画執筆・写真撮影・TV番組の撮影などに従事。業務で得た経験や知見をもとに、カメラ・写真レタッチ・動画編集・商品レビューなどの情報を発信します。

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