【2024年版】CFexpress Type A の選び方とおすすめ製品はコレ

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撮影機材

ソニーのミラーレス一眼を愛用するユーザーにとって、CFexpress Type Aは憧れの記録メディアですよね。ところが、ソニー一社だけの採用状況が続く経緯があり、メディア価格が「高すぎる」ことが原因で一般層に普及していない状況です。

ところが2023年後半から、サードパーティ製のCFexpress Type Aが発売され、徐々に価格が下降する局面に突入しました。そして、レキサーから、SDXC UHS-II同等の価格で購入できる製品も出現。書き込み速度や書き出し速度はCFexpress Type Aが勝るだけに「大金をはたいてまで購入する必要があるの?」の疑問に終止符が打たれようとしています。

というわけで、2024年は「CFexpress Type A普及元年」。注目の製品やType A対応カードリーダーを選り抜きましたので、セール等で安く購入できるチャンスがあれば思い切って購入してみませんか?

CFexpress Type Aとは

CFexpressは、3つの規格(Type A・Type B・Type C)がCFアソシエイションにより制定されていますが、長年Type Bのみの状態が続いてきました。ソニーのミラーレス一眼やカムコーダーが後発でType Aを採用したことで、現在はType BとType Aが混在した状態で販売されています。

シェアはType Bが圧倒的多数を占め、2023年末の価格はSDXC UHS-II V90より安価な製品が出回っています。

いっぽうType Aが使えるメーカーはソニー1社の状況だけに、メディア専業メーカーの参入が少なく、高値安定状態が続いています。そのため、8K60Pなどを収録するユーザーやα1で連写を多用するユーザー以外は手が出しづらく「使ってみたいけどコスパの悪い製品」という模様眺めの状態が続いています。

ところが2023年後半頃からType Aの160GB製品がセールで約1万円で販売されるなど、SDXC UHS-II V90と同等価格の製品が流通し始めました。

2024年以降、Type Aが一気に普及することが予想されます。

 

CFexpress Type AとType Bの違い

CFexpress Type AとType Bは、互換性がありません。

CFexpress 2.0 Type A Type B
サイズ 20×28×2.8mm 29.6×38.5×3.8mm
インターフェース PCIe 3.0×1 PCIe 3.0×2
プロトコル NVMe 1.3 NVMe 1.3
理論最高速度 1000MB/s 2000MB/s
採用メーカー ソニー キヤノン・ニコン・富士フィルムなど

インターフェースは、CFexpress Type AとType Bのどちらもパソコン内部の通信規格であるPCIe3.0(CFexpress 2.0)を採用します。しかし、レーン数についてはType Aが1レーンに対してType Bは2レーンあり、最大速度は2倍の差が開きます。

Type Aは、小型化の代償として最大速度と最大容量が犠牲になっています。

2023年8月、CFアソシエイションはCFexpress 4.0を発表しました。CFexpress Type Aは理論最高速度2GB/sへ向上する予定です。

今、ハイスペックのType Aを購入しても、上位規格の製品が発売されることは必至な状況だけに「スペックが高くないと我慢できない」という一部の人は要注意です。

 

CFexpress Type Aの選び方

CFexpress Type Aの製品選びで注意したいポイントは、おもに「最大書き込み速度」「CFexpress Type Aマークの有無」「最低持続書き込み速度(VPG)」の3点です。

CFexpress Type Aマークの有無

CFアソシエイションに加盟するメーカーの製品には「マーク」が表示されます。

CFexpres規格

CFexpress Type Aは、CFexpress 2.0(第2世代)が主流ですが、2023年8月に「理論最高速度を2倍(2000MB/s)」に引き上げたCFexpress 4.0(第4世代)を発表しました。

CFexpress 4.0対応製品は、2024年10月時点でプログレードデジタルなどから販売されています。

VPGの数値

VPGとはビデオパフォーマンスギャランティーの略。動画撮影時に保証された最低書き込みスピード値が記載されます。

VPG400 動画書き込み速度400MB/sを保証
VPG200 動画書き込み速度200MB/sを保証

記録メディアは、連続書き込み時に発熱する特性があり、代償として書き込み速度が低下します。VPG400は、発熱により速度低下に強い製品になります。

8K60P収録するような特殊な用途では「速度低下=停止」となるため死活問題ですが、写真連写時は速度が低下するだけなので問題なく使用できます。数秒間連射する程度なら最低持続書き込み速度200MB/sでも問題ないと個人的には思っています。

メディアの種類

メディアは、主にqSLC、TLC、QLCの3種類あります。

qSLC ハイスピード・高耐久・高信頼 → 高価格
TLC スピードと耐性久をバランス
QLC 価格重視 → 低価格

CFexpress Type Aを業務用途で毎日使うならqSLCが望ましいですが、信頼性と引き換えに導入コストが高くなります。

趣味で使用ならTLCやQLCでも問題ないと思います。寿命を気にするなら高容量の製品を選択すると向上します。

CFアソシエイション加盟企業

2023年末時点で、CFアソシエイション公式サイトで公開された加盟企業は下記になります。

コンパクトフラッシュアソシエーションで加盟企業を確認する リンク

 

CFexpress Type Aは必要か?

個人的な主観になりますが、SDXC UHS-II V90とCFexpress Type A VPG200の価格が同等になれば、CFexpress Type A VPG200のメリットが際立ちます。

 

CFexpress Type A Gen4 おすすめ製品

ProGrade Digital IRIDIUMシリーズ

プログレードデジタルIRIDIUMシリーズは、CFexpress Type AのCFexpress 4.0(第4世代)として販売された製品。IRIDIUMシリーズは「最大読込1800MB/s 最大書込1700MB/s」を発揮するプロフェッショナルモデルに仕上げられています。

製品価格が高い点が残念ポイントになります。

規格 CFexpress 4.0
容量 480GB / 960GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 1800MB/s
最大書き込み速度 1700MB/s
最低持続書き込み速度 1450MB/s
※480GBのみ800MB/s
VPG VPG200
備考 データ復旧ソフト「メモリーカード ファイルレスキュー」無料
保証:3年 生産国:台湾

CFexpress Type A Gen2 おすすめ製品

SONY CEA-Gシリーズ

ソニー CEA-Gシリーズは、CFexpress Type Aとして初めて販売された製品。TOUGHシリーズは「5倍の落下強度、10倍の曲げ強度、IP57の防塵防滴性能」など、強靭なボディに身をまとったプロフェッショナルモデルに仕上げられています。Gシリーズは上位モデルに位置づけされ、最高のパフォーマンスを発揮します。

信頼性の高いモデルですが、製品価格が高い点が残念ポイントになります。製品開発はNextorageが請け負っていると思われます。

規格 CFexpress 2.0
容量 640GB / 320GB / 160GB / 80GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 800MB/s
最大書き込み速度 700MB/s
最低持続書き込み速度 400MB/s
VPG VPG400
備考 データ復旧ソフト「メモリーカード ファイルレスキュー」無料
※MRW-G2(カードリーダー)必須
保証:5年 生産国:

SONY CEA-Mシリーズ

ソニー CEA-Mシリーズは、TOUGHシリーズの特徴である強靭なボディを備えつつ、大容量モデルに仕上げられています。

Mシリーズはコストを抑えるため最低持続書き込み速度が200MB/s(VPG200)に抑えられています。製品開発はNextorageが請け負っていると思われます。

規格 CFexpress 2.0
容量 1920GB / 960GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 800MB/s
最大書き込み速度 700MB/s
最低持続書き込み速度 200MB/s
VPG VPG200
備考 データ復旧ソフト「メモリーカード ファイルレスキュー」無料
※MRW-G2(カードリーダー)必須
保証:5年 生産国:

ProGrade Digital COBALTシリーズ

プログレードデジタル CFexpress Type A COBALTは、メディア専業メーカーとしていち早く製品化されたモデルです。信頼性の高いSLCメモリーを採用し、最大読込速度800MB/s、最大書込速度700MB/s、VPG400のパフォーマンスを発揮します。

ハイエンドクラスでソニーと人気を二分するモデルです。普及モデルの「GOLD」は、まだ製品化されていません。

規格 CFexpress 2.0
容量 160GB
メモリータイプ qSLC
最大読み出し速度 800MB/s
最大書き込み速度 700MB/s
最低持続書き込み速度 400MB/s
VPG VPG400
備考 データ復旧ソフト「Refresh Pro」非対応
保証:3年 生産国:台湾

Lexar GOLDシリーズ 日本未発売

レキサーは、2017年よりLongeys Electronics社(中国)の子会社になりました。CFexpress Type A GOLDは、転送速度は最大読込速度800MB/s、最大書込速度700MB/s、VPG400のパフォーマンスを発揮する上級グレードです。

VPG400対応モデルとしては安価な価格が魅力的です。

規格 CFexpress 2.0
容量 320GB / 160GB / 80GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 900MB/s
最大書き込み速度 800MB/s
最低持続書き込み速度 700MB/s
VPG VPG400
備考 保証:制限付き無期限保証 生産国:台湾

Lexar SILVERシリーズ

コスパ重視で選ぶならコレがおすすめ!

レキサーは、2017年よりLongeys Electronics社(中国)の子会社になっています。 CFexpress Type A SILVERは、転送速度は最大読込速度800MB/s、最大書込速度700MB/s、VPG200のパフォーマンスを発揮する普及モデルです。

CFアソシエイション認証製品としては最安値であり、SDXC UHS-II V90同等の価格で販売されています。普及モデルといってもSDカードより2倍以上の書き込み速度を発揮するので、メディアを買い足す時は購入を検討したいところです。

Lexar SILVER 160GBの実測値

バッファが詰まるまで連写できる枚数

バッファが詰まるまでの連写枚数
Lexar Professional CFexpress Type A SILVER 非圧縮RAW+JPEG同時記録 320枚
※カード表面温度35度
SDXC UHS-II V90 非圧縮RAW+JPEG同時記録 52枚
SDXC UHS-II V60 非圧縮RAW+JPEG同時記録 43枚
SDXC UHS-I V30 非圧縮RAW+JPEG同時記録 39枚

バッファフルから解放されるまでの時間

バッファフルから解放されるまでの時間
Lexar Professional CFexpress Type A SILVER 約9.5秒
SDXC UHS-II V90 約23秒
SDXC UHS-II V60 約42秒
SDXC UHS-I V30 約1分26秒

カメラ内フォーマットの時間

フォーマット時間
Lexar Professional CFexpress Type A SILVER 1秒以内
SDXC UHS-II V90 約2.5秒
SDXC UHS-II V60 約2.5秒
SDXC UHS-I V30 約3.5秒

 

規格 CFexpress 2.0
容量 320GB / 160GB
メモリータイプ qSLC
最大読み出し速度 800MB/s
最大書き込み速度 700MB/s
最低持続書き込み速度 600MB/s
VPG VPG200
備考 保証:10年(並行輸入の場合は適用外の可能性あり)生産国:台湾

Lexar Professional CFexpress Type A SILVERシリーズを自腹購入し、ブログ記事【レビュー】Lexar CFexpress type A SILVERはコスパモンスターを執筆しましたので、あわせてご覧ください。

Nextorage A1 Proシリーズ

ネクストレージ A1 Proシリーズは、フラッシュメモリにqSLCを採用する上級モデルで、最高のパフォーマンスを発揮します。

価格を抑えるため40GBモデルを用意しますが、この容量に限り書き込み速度が遅くなっています。予算があるなら80GB以上のモデルを購入したいところです。

規格 不明
容量 640GB / 320GB / 160GB / 80GB / 40GB
メモリータイプ qSLC
最大読み出し速度 950MB/s
最大書き込み速度 950MB/s
※40GBのみ600MB/s
最低持続書き込み速度 850MB/s
※40GBのみ550MB/s
VPG VPG400
備考 データ復旧ソフト「メモリーカードレスキュー」無料
保証:5年 生産国:

Nextorage A1 SEシリーズ

ネクストレージ A1 SEシリーズは、フラッシュメモリにTLCを採用する普及モデルで、大容量モデル中心に展開します。

メーカーが想定する主要用途は4K動画の長時間収録。容量により最低持続書き込み速度が異なります。速度を重視する場合は960GBモデルを選択したいところ。

規格 不明
容量 1920GB / 960GB / 480GB
メモリータイプ TLC
最大読み出し速度 950MB/s
最大書き込み速度 950MB/s
最低持続書き込み速度 960GB = 400MB/s
960GB = 700MB/s
1920GB = 300MB/s
VPG VPG200
備考 データ復旧ソフト「メモリーカードレスキュー」無料
保証:5年 生産国:

DELKIN DEVICES POWER BLACKシリーズ

DELKIN DEVICES CFexpress Type A BLACKは、転送速度は最大読込速度800MB/s、最大書込速度700MB/s、VPG400のパフォーマンスを発揮します。

発熱による速度低下を重視した設計になっています。

規格 CFexpress 2.0
容量 160GB / 80GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 880MB/s
最大書き込み速度 730MB/s
最低持続書き込み速度 400MB/s
VPG VPG400
備考 保証:3年 生産国:台湾

DELKIN DEVICES POWERシリーズ

DELKIN DEVICES CFexpress Type A POWERは、転送速度は最大読込速度800MB/s、最大書込速度700MB/s、VPG400のパフォーマンスを発揮します。

発熱による速度低下を重視した設計になっています。

規格 CFexpress 2.0
容量 160GB / 80GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 880MB/s
最大書き込み速度 730MB/s
最低持続書き込み速度 400MB/s
VPG VPG400
備考 保証:3年 生産国:台湾

PERGEAR CFE-A Primeシリーズ

PERGEAR CFexpress Type A Primeは、転送速度は読込最大880MB/s、書込最大900MB/sを発揮します。いち早く低価格を打ち出してきたブランドですが、CFアソシエイションのマークやVPGの記載がないので「CFexpress Type A互換品」の可能性が高いです。

レキサーCFexpress Type A SILVERの登場により、さらなる価格低下に期待。

規格 注意:CFexpress 2.0互換の可能性あり
容量 1TB / 520GB / 26GB / 80GB
メモリータイプ 非公開
最大読み出し速度 880MB/s〜800MB/s
最大書き込み速度 900MB/s〜800MB/s
最低持続書き込み速度 600MB/s〜400MB/s
VPG 非公開
備考 生産国:中国

CFexpress Type A おすすめカードリーダー

CFexpress Type A用カードリーダーは、まだまだ少ない状態です。数少ない製品の中から、信頼性が高そうな製品を選択しました。

ソニー MRW-G2

インターフェース USB 3,2 Gen 2
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A / SDカード(UHS-II)
付属ケーブル USB A to Type C / Type C to Type C付属

ProGrade Digital PG09

インターフェース USB 3,2 Gen 2
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A / SDカード(UHS-II)
付属ケーブル USB A to Type C / Type C to Type C付属

Lexar LRW530U-RNBNG

アマゾンスマイルセールで割引販売中!

Lexar LRW530U-RNBNG 9,980円 → 7,980円 https://amzn.to/449SZ5l

インターフェース USB 3,2 Gen 2
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A / SDカード(UHS-II)
付属ケーブル USB A to Type C / Type C to Type C付属

TREBLEET CFexpress Type-Aカードリーダー

インターフェース USB 3,2 Gen 2
本体端子形状 Type C
対応カード CFexpress Type A
付属ケーブル USB A to Type C / Type C to Type C付属

Lexar Professional CFexpress Type A SILVERシリーズを自腹購入し、ブログ記事【自腹検証】TREBLEET CFexpress Type Aカードリーダーは安くておすすめを執筆しましたので、あわせてご覧ください。

この記事を書いた人
ちゃんまさ

雑誌編集部勤務を経て、個人制作会社を設立。30年以上にわたり雑誌取材、企業の企画執筆・写真撮影・TV番組の撮影などに従事。業務で得た経験や知見をもとに、カメラ・写真レタッチ・動画編集・商品レビューなどの情報を発信します。

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