太陽の動きを年間を通して意識する【初心者向け☆ひこ〜き写真の教室6】

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初心者向け

ひこーき写真を撮影する上でとても重要なのが太陽の動き。日の出から日の入りまでの動きを理解するのはもちろん、季節(夏至と冬至)を通じて意識することが重要です。太陽の動きを理解すれば、写真の品質を高めることができるので日頃から意識することが重要です。

/////  6回目の講習で習得したいこと /////
●太陽の方角と高度を理解して立ち位置に活かす

それでは「ひこ〜き写真の教室」、6回目の講習を始めます!

飛行機写真は順光撮影が鉄則

太陽の動きを理解する

飛行機写真の鉄則は「順光」で撮影すること。順光と逆光で撮影された写真を比較すれば、品質の違いは一目瞭然ですからね。

ひとことで順光といっても、朝と夕方では光源の向きは真逆。また、1年を通じて夏至と冬至ではまったく異なるレベルで異なります。ということで、太陽の1日の動きと季節による違いを解説します。

重要なこと
▶︎撮影日の「日の出・日の入の方角」と「時間」を知る
▶︎撮影時間に応じて撮影場所を移動する
小松空港26エンド 太陽の動き(夏至)

単刀直入に小松空港ランウェイ26エンドの撮影を例にお話ししましょう。太陽の1日の動きを1年を通じて日照時間が最も長い夏至の動きを上図に示しました。ランウェイ26エンドから航空機の離陸&着陸を撮影する場合、順光になる立ち位置を選ぶ時のヒントになります。

夏至の場合、順光になる立ち位置は、8時から12時までの時間帯に「滑走路南側」から撮影することが条件になります。ただし、この季節の太陽は高緯度(仰ぎ角度が大きい)になるため、トップライトがキツくなります。機体側面を照らすフラットな光を望むなら10時までに撮り終える立ち位置から撮影する計画が必要です。

午後は、滑走路北側の立ち位置が順光になります。15時ぐらいから太陽の高度が低くなり始めます。ナイト開催日の17時前後は、太陽の光量が十分にあり、ISO感度の上昇を抑えた状態で真横から太陽を浴びた機体を撮影できます。

▲5月(9時台)に撮影。滑走路南側の立ち位置から順光撮影した一例。

小松空港26エンド 太陽の動き(冬至)

続いて、1年を通じて日の時間が最も短い冬至について。

冬至の日の出は、夏至の11時ぐらいの位置に相当します。いあだし、高度がまったく異なりますので写真の雰囲気は異なります。日の入りは夏至の13時ぐらいの方角で沈みます。太陽の移動範囲が極端に少なく、高度(仰ぎ角)も低くなります。

そのため冬季に順光撮影するためには滑走路南側からの撮影が基本になります。滑走路北側は終日逆光になり、順光撮影することはできません。

▲12月(14時台)に撮影。冬至の季節なので14時台の降りでも太陽光が横方向から当たり、夕日のようなイメージになります。

梯川堤防 太陽の動き(夏至)

続いて梯川堤防からの撮影を考察します。まずは、夏至の太陽の動きを解説します。

基本的に、午前中の撮影は逆光になることがわかります。旋回初期の爆捻りを撮影するには、夏至前後の15時以降が適した時間帯になります。1年間を通じて2ヶ月程度の期間は、17時台のナイトの離陸が狙い目です。アグレッサーを撮影するなら、午後回にターゲットを定めることになります。

▲5月(16時台)に撮影。夏至に近い季節なので旋回初期の爆捻りを順光撮影できました。

梯川堤防 太陽の動き(冬至)

冬至のイメージがこちら。基本的に逆光ですね。そのため、夏季のように旋回初期の捻り始めを順光で撮影することはできません。冬季は、ルートインホテルズ上空あたりに差し掛かったところでシャッターを切ると順光撮影できます。

▲10月(14時台)に撮影。冬季は日が短いので旋回初期は逆光になります。

年間を通じて撮影場所の変化を意識する

ひこ〜き写真にこだわるなら、1年の太陽の動きを理解した上で撮影場所を決定することが重要です。特に、夏至前後でないと順光撮影できない場所もあるので、1年を通じて日が最も長い5〜7月の期間はひこ〜き撮影に適したシーズンといえます。また、冬季は太陽の高度が低くなるので、サイドの光を狙うことで季節感をアピールできます。

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この記事を書いた人
ちゃんまさ

雑誌編集部勤務を経て、個人制作会社を設立。30年以上にわたり雑誌取材、企業の企画執筆・写真撮影・TV番組の撮影などに従事。業務で得た経験や知見をもとに、カメラ・写真レタッチ・動画編集・商品レビューなどの情報を発信します。

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