手ブレ原因と解消方法を学ぶ【初心者向け☆ひこ〜き写真の教室4】

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初心者向け

今回からは実践編です。ひこーき写真の大敵といわれる「手ブレ写真」ですが、量産理由や解決方法について解説します。立ち位置のちょっとした工夫や毎日の筋トレが手ブレ軽減に効果があるので、取り組んでみましょう!

/////  4回目の講習で習得したいこと /////
●手ブレ原因と解消方法を学ぶ

それでは「ひこ〜き写真の教室」、4回目の講習の始まりです。

意外と気になるひこ〜き写真の手ブレ

手ブレ写真が量産される理由とは?【1】

<超望遠レンズ+手持ち撮影=手ブレ量産?>
前回の講習で「自由気ままに飛行機を撮影する」という提案をしました。撮影後、自宅に帰って写真データを等倍鑑賞した感想はいかがでしょうか? いつもより高速なシャッターで撮影しているのにも関わらず、ブレた写真が多いことに驚かれた人も多いはずです。超望遠レンズを手持ち撮影するわけだから当然の結果ですよね。

デジタル時代の手ブレはフィルム時代よりシビア【2】

フィルム時代の手ブレ防止策として「レンズの焦点距離に応じたシャッタースピード選び」が言い伝えられていました。200mmレンズなら1/200秒以上、500mmレンズなら1/500秒以上のように、焦点距離と同じシャッタースピードに設定すれば、手ブレが抑えられるという理屈です。

しかし、です。デジタル時代は「先人の言い伝えを厳守しても手ブレが抑えられない」という不満の声を聞くようになりました。おもな原因は、レンズ解像度の向上と画素数が急速に増加したこと。ニコン初のデジタルフラッグシップ機「D1」の画素数をご存知でしょうか? わすか274万画素。ところが2021年現在、高画素機は5000万画素以上が当然の状況にあり、おおよそ20倍に増加しました。

そのような経緯があり「1/1000秒で撮影すれば大丈夫でしょ」と甘く見がちですが、画素数と手ブレの関係に着目すると、5000万画機で手ブレを抑えるためには2000万画素機より高速なシャッタースピードに設定する必要があるのです。またAPS-C機の2000万画素は、フルサイズの4000万画素に相当するので、同様にシャッタースピードを速く設定する配慮が必要になります。

現代のひこ〜き写真は、シャッタースピード1/2000秒で撮影しても決して恥ずかしくありません。

 

対策法
高画素機で手ブレを抑えるためには1/2000秒以上が必要な時がある!

1/2000秒以下で撮影できるように練習する【3】

シャッタースピート感度はトレードオフの関係にあります。高画質を得るためには、シャッタースピードが遅くなるほど有利になります。そのためには努力を継続する必要があります。

手ブレを抑えるためのシャッタースピードは、反復練習することで「1/2000秒」以下で撮影できるようになります。1/3200秒から撮影を開始して、半分以上手ブレなく撮影できるように上達すれば1/2500秒に変更。さらに反復練習を継続し、目標をクリアできれば1/2000秒に変更すれば良いだけの話なのです。

今回、高速シャッターを推奨した理由は、ピントが合った感動を味わって欲しかったからです。この段階では手ブレ撲滅を最優先し、ガチピン量産を目標に訓練しましょう!

対策法
練習あるのみ。反復練習すれば必ず上達します!

筋力を鍛えるのも有効【4】

練習を積んでも手ブレが改善できない時があります。原因は日頃の運動不足にあるかもしれません。超望遠レンズを手持ち撮影するレースカメラマンの腕やふくらはぎの筋肉は、体操選手並みに太くて驚きます。私は毎日腕立て伏せをおこない、20回から50回クリアできるようにトレーニングしました。効果はてきめん! 驚くほど手ブレ写真が低減しましたよ。

仕事がデスクワーク中心で体力不足なら、騙されたと思って筋トレにチャレンジすることを推奨します。

対策法
毎日の腕立て伏せで筋肉強化。毎日コツコツがコツ!

立ち位置に無理がある場合は修正する【5】

ひこ〜き写真を撮影している人を人間観察していると「無理な体制」で撮影している人が多いことに気づきます。行動を観察すると、飛行機が飛んでくる方向に体の正面を向けて撮影を開始する人が多いようです。その結果、実際にシャッターを切る時「すごく窮屈な体勢」で撮影しているのです。こんなアクロバティックな体勢では、フレーミングが安定せずベストな写真は撮影できません。

立ち位置の基本は「シャーターを押す位置を基準に正面に立つこと」。体を捻った状態でカメラを構えることになるので体制的に窮屈ですが、シャッターチャンスに近づくにつれ体勢が楽になります。自然なポシジョンで撮影できるので、フレーミングが安定して手ブレ防止に効果を発揮します。

反復練習で手ブレを抑える

<手ブレ低減は1日で改善できません>
手ブレに関する5項目を紹介しました。それも1日で改善できるものではありません。撮影→検証→改善」の連続です。1ヶ月で習得できる人もいれば、半年要するかも知れません。しかし、練習すれば技術が身につき、必ず手ブレは撲滅できます。焦らず急がず、コツコツ頑張りましょう!

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この記事を書いた人
ちゃんまさ

雑誌編集部勤務を経て、個人制作会社を設立。30年以上にわたり雑誌取材、企業の企画執筆・写真撮影・TV番組の撮影などに従事。業務で得た経験や知見をもとに、カメラ・写真レタッチ・動画編集・商品レビューなどの情報を発信します。

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