α7RVの小指あまり問題に対応すべく、ソニー純正縦位置グリップ「VG-C4EM」を購入しました。実際に使用した私なりの感想をご紹介します。
Text/Photo:ちゃんまさ
小指あまり問題
超望遠レンズの手持ち撮影は「対策」が必要
ソニーミラーレス一眼は、コンパクト設計のため携帯性が有利な反面、グリップが小さすぎて使いづらさを感じる時があります。「小指あまり問題」は、その典型といえるでしょう。私個人の主観は「小型・軽量は正義」という認識ですが、超望遠レンズを装着した手持ち撮影になると、フレーミングが安定しないこともあるので見逃すことはできません。
SmallRigのL型プレート
解決法のひとつに、SmallRigのL字リグ装着があります。流行った時期があったので私も試した経験がありますが、アルカスイス互換プレートを兼ねているので三脚への着脱がスムーズになり、使い勝手が向上しました。
しかし、本質の小指あまり問題は、素材が金属製のため滑りやすく、思ったほど効果が得られませんでした。私の場合「カメラを指先で引っ掛ける」ように握る癖があり、小指のかかりが浅く滑りやすいことが馴染めない要因でした。
純正縦位置グリップVG-C4EM + α7RV
本体開封
純正縦位置グリップは、市場価格4万円前後と、決してリーズナブルとは言えません。検討段階で、安価な中華互換品の購入も検討しましたが、絶対に失敗したくなかったのでメーカー純正品を購入しました。
▲VG-C4EMとカメラ本体は、カメラ底面の三脚固定ネジを利用し、ネジ1本で固定する「一般的な構造」です。
▲バッテリーホルダーは、NP-FZ100を2本収納できます。
▲VG-C4EM装着時、カメラ本体の電池蓋は取り外します。工具無しで着脱できますが、固定方法を知っておく必要があります。
▲カメラ本体の電池蓋は、VG-C4EMに収納できます。
VG-C4EM + α7RV
ソニーα用縦位置グリップは、カメラ本体の発売時期ごとに対応する製品が用意されています。α7RV用は、4世代目に該当するモデル「VG-C4EM」が対応します。
この製品は、α7RV専用設計ではなく「α1、α7SIII、α7IV、α7RIV、α9II」と互換性があり、対応機種を複数台所有する場合は使い回すことができます。
本体外装パーツは金属製
VG-C4EMは、本体外装が金属製のため、握った時の剛性感が高く好印象です。これだけで高価な純正品を購入してよかったと思えます。
フィッティングはイマイチ!?
前項で「VG-C4EMはα7RV、α1、α7SIII、α7IVと共用」とお伝えしましたが、これらの機種は、背面液晶の構造がバラバラで、グリップ部のラインも微妙に異なります。
α7RVに装着した場合、SDカード収納蓋下部のラインが美しくありません。また、α7RVやVG-C4EMは製造誤差が大きく、完全密着せず完全固定できない事案が発生しているようです。わたしの場合、症状がひどかったので交換対応になりました。
バッテリー1本でも運用可能
VG-C4EMは、NP-FZ100を2本収納できるため、撮影枚数や収録時間を長くすることができます。しかし、α7RV・VG-C4EM・NP-FZ100(2本)の重量増加は避けられず、600GMで手持ち撮影する場合はさらに重く感じました。
試しにバッテリー1本だけで電源を入れると問題なく動作。現在は、バッテリー1本で運用中です。
カメラケースの空きスペースに要注意
α7RVにVG-C4EMを装着すると、カメラ本体全高が高くなります。ソニーαは、カメラサイズがとてもコンパクトなので厚みが薄いカメラケースにも収まりますが、α7RV+VG-C4EMは、バッテリーグリップ一体式カメラ並みの大きさになります。私は、小型ケースに収納する時、バラして収納しています。
まとめ
メリット | デメリット |
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縦位置グリップ「VG-C4EM」は、望遠レンズをメインで使用する人にとって、ホールド性は確実に向上します。価格が高価な点がネックですが、新品&中古問わず、チャンスがあれば導入することをお勧めします。
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